1970年代から1980年代にかけてソフトウェア危機(Software Crisis)という言葉が盛んに使われていました。ソフトウェア開発需要が爆発的に増え、ソフトウェア開発の生産性が追いつかず、このままの勢いで需要が増えればいずれ必要なソフトウェア技術者の数が世界の人口をオーバーしてしまうというのです。うそのような本当の話です。
その頃のソフトウェア開発ツールといえば、COBOLとFORTRANがすべてであったと言っても言い過ぎではありません。OS(Operating System)はすべてアセンブラ言語で書かれていた時代です。COBOLやFORTRAN言語は基本機能しか揃っていませんでしたから、システム開発には部品から構築する必要がありました。OSも今からは想像もできないほどプリミティブなものでした。それでも、多重プログラミングやマルチタスキングがあり、コンピュータをフル稼働させることができました。もちろん仮想記憶もありました。