日本の産業の70%はサービス産業です。製造業は10%台。
日本のサービス産業の生産性は米国を100とすると50~60で、大変低いレベルです。
これは、低賃金で働いている労働者が多く、会社の利益が殆どでないか赤字の企業が多いことを意味しています。大規模のサービス企業、専門性が高いサービス業(医者、弁護士など)はそこそこ所得も多く、当然利益を出していますが、かなり多くのサービス企業は赤字と薄利を行ったり来たりしてしのいでいます。このような企業に労働人口の70%が就労しているわけです。
サービス産業の生産性を上げるには、(a)成果は同じにして就労者を減らすか、(b)就労者を同じにして成果を増やすかすることにつきます。
ところが、サービス産業の特性として、
- 「フェースtoフェース」
- 「生産と消費の同時性」
- 「生産と消費の場所の一致性」
があります。
これらは、サービス産業の生産性を上げるために、就労者を減らすことが困難だと思われている理由です。
しかし、本当にそうでしょうか。見直してみる必要があります。
手段はたくさんあります。例えば、銀行のATM、空港の自動チェックイン、スイカ、飲食店の発券マシン、楽天などのインターネット販売、・・・
こうしたIT化は、上記のサービス産業の特性の反証となっています。
日本の就労者の70%を占めるサービス産業の生産性を上げる手段には、
- ロボット、自動マシン、提供サービスのアプリケーション化
- 人の配置のスケジュールの自動化(無駄の排除)
例 : 床屋さんは待ちの仕事、できるだけ客待ちを減らしたいので、床屋さん予約システムが役立つのでは。
などがあります。
生産性を上げたサービス業者が利益を出し、給料を上げ、努力しなかった事業者が退場することが、結局は日本のサービス産業の生産性を上げることになります。 ■