知識とは不思議なもので、同じ知識をいくら足しても変化しない。異なる知識の和は元の知識とは異なる知識になる。
また、知識はそのままでは何の働きもしない。宿主がなければ身動きが取れない。知識は宿主である人やソフトウェアの挙動を規定する。宿主はある知識を元に新しい知識を生成する。
本稿ではこのような性質をもつ知識の集まり、つまり知識集合を定義し、知識の性質について考える。集合論では、集合の要素は点の集まりであるが、知識集合の要素の点には知識が対応する。更に、知識集合に距離を導入することについて考える。
知識集合の要素間に距離が与えられると、複数の知識間の“近さ”が求められる。この“近さ”は“似ている”とか“関係の深さ”という感覚で知識を捉えることを可能とする。
今後は知識集合の大きさについて考えたい。
「知識の構造」の詳細・・・(pdfファイル)2012年10月25日更新(9.を追加) ■