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3.6 受付箱管理

 受付箱は、グループの各利用者が登録した情報を、グループ内のメンバが共有するためのFNSの機能です。

 受付箱はいろいろな用途で使用できます。例えば、図3.6−1に示す会議日程調整があります。この例では、グループメンバは“営業会議”の“出欠通知”を求められています。グループメンバは“出欠通知”欄に出席か欠席かのメッセージを入力し、送信ボタンを押下すると、メッセージはアップロードされ、メンバ毎のメッセージ表示欄に表示されるように設計されています。 

図3.6−1 会議日程調整

 

 上記の例では、メッセージとして文字列(テキスト)を登録していますが、文字列(テキスト)は1つのファイルとして受付箱に登録されます。ファイルを直接指定して登録することもできます。

 2つ目の例は、図3.6−2のデザイン・サンプル募集のページです。グループメンバが画像ファイルを登録すると、各メンバ毎の画像表示欄に画像が表示されるように設計されています。

図3.6−2 デザイン・サンプル募集

 

 受付箱を利用した3番目の例は、電子フォーム(XML指定つきHTMLフォーム)と組合わせた方法です。図3.6−3および図3.6−4、図3.6−5に示す各ページは業務日報を扱うためのものです。

 グループの各メンバは最初に図3.6−3の業務日報作成ページの説明に従って、年月別の業務日報の基本情報(年月、曜日、休日の色表示)を設定し、登録ボタンを押下すると当該メンバの業務日報が登録されます。

図3.6−3 業務日報作成

 

 FNSでは、各メンバが登録した業務日報ページへのリンクを張った一覧ページを表示することができます(図3.6−4参照)。このページはグループのすべてのメンバによって参照されます。

 

図3.6−4 業務日報一覧

 

 図3.6−4の業務日報一覧ページのメンバ:担当三郎の2004年02月をクリックすると、図3.6−5に示す業務日報更新ページが表示されます。このページには、図3.6−3の業務日報作成ページで登録された年月、曜日、休日の色が表示されています。

 その後は、業務報告日の業務内容記入欄に業務内容を記入して、更新ボタンを押下すれば業務内容が更新されます。自分が登録した業務日報は削除することもできます。他のメンバが登録した業務日報は参照のみが許されます。当然のことですが、他のメンバが登録した業務日報の変更・削除はできません。

 図3.6−4の業務日報一覧ページを見ると、担当三郎は2004年02月と2004年03月の業務日報を登録しています。このように、数ヶ月分の業務日報を登録することもできます。

 このようにして、受付箱を使用して、グループの各メンバは業務報告を共有し、業務の進行状況や問題点を把握する手段として役立てることができます。

図3.6−5 業務日報更新

 

 上記の3つの例で示したように、受付箱は大変強力なコミュニケーション手段です。特に、受付箱とXML指定つきHTMLフォームの組合わせは業務日報以外にいろいろな目的で利用できます。

 本節では、受付箱の利用方法について詳しく説明します。

 受付箱の利用に当たり、FNSにおいて受付箱の情報がどのように扱われているかを理解していることが大変役立ちます。

 図3.6−6に示すように、グループ内には、複数の受付箱を用意することができます。1つの受付箱にはすべての利用者が登録できる利用者固有の領域が確保されます。各利用者はその領域に、複数のファイルを登録できます。また、登録後、その内容を更新することができます。更に、削除することもできます。各利用者が登録・更新したファイルはすべての利用者によって参照することができます。

図3.6−6 受付箱の情報構造

 

 本節では、先ず“受付箱管理”の操作方法について述べます。次に、受付箱へ文字列(テキスト)あるいはファイルを登録する方法について、またXML指定つきHTMLフォームと組合わせて業務日報のような情報サービスを行う方法について述べます。最後に、登録された文字列(テキスト)あるいはファイル、XML指定つきHTMLフォームを参照する方法について述べます。

 

(1) “受付箱管理”の操作方法

 受付箱管理の操作はグループ管理者の役割です。“管理者ページ”の“受付箱管理”を選択すると、図3.6−7に示す“受付箱管理”ページが開きます。

 

図3.6−7 受付箱管理

 受付箱管理で最初に行わなければならないことは、受付箱の開設です。図3.6−7の「1.新規の受付箱を開設する場合」にあるように、開設したい受付箱のID(先頭が下線ではない半角の英数字あるいは下線からなる文字列)と、タイトル(日本語文字列)とを入力します。また、受付箱のタイプ

・ 単一文書 : 利用者毎に1つの文書(ファイル)を保管

このタイプを指定すると、利用者が登録するたびに、既存の保管文書は書き換えられます。

・ 複数文書 : 利用者毎に複数の文書(ファイル)を保管

このタイプを指定すると、利用者が登録するたびに、文書は追加されます。

を選択します。

 次に、図3.6−7の1.2の開設ボタンを押下すると、当該IDをもつ受付箱が開設されます。

 受付箱の削除や内容の参照等を行いたい場合は、「2.既存の受付箱を操作する場合」にある各種ボタンを操作することにより行うことができます。“提出用画面登録”ボタンについては、「(4) XML指定つきHTMLフォームの登録」で使用方法を説明します。その他のボタンについては当該ページの説明に従って操作してください。

 

(2) 文字列の登録

 本節の始めに挙げた会議日程調整の例では、文字列を受付箱に登録しています。

 会議日程調整のHTMLソースは「付録B 会議日程調整ページのHTMLソース」に示す通りです。会議日程調整のHTMLフォームには、以下に示すformタグ、inputタグと必要に応じてJavaScriptプログラムを埋め込む必要があります。

 以下では、受付箱に文字列を登録するために必要なHTMLタグを説明します。

(a) JavaScript関数プログラムおよび呼び出し  任意

 例えば、HTMLフォームには、それが使われるグループの名前を指定する必要があります。その指定は後述のinputタグで行います。このHTMLフォームが常に1つのグループで使用されるならinputタグでそのグループの名前を明示すれば良いのですが、異なる複数のグループで使用する場合には、動的にグループ名を取り出す必要があります。それを行うのが次に示すJavaScriptプログラムです。JavaScriptプログラムをHTMLソースのヘッダー部分に埋め込みます。

<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript" SRC="MfCmPage/fnsFormUtl.js">
</SCRIPT>

 fnsFormUtl.jsファイルには動的にグループ名を取り出すfnsSetmfcgrpname関数が含まれています。

 また、関数fnsSetmfcgrpnameを呼び出すコード:

<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript">
<!--
fnsSetmfcgrpname("f"); 注)"f"は後記formタグの名前を指定。
//-->
</SCRIPT>

をボディ部の最後に挿入します。こうして、HTMLフォームが使われるグループの名前が動的に取り出され、HTMLフォームに埋め込まれます。

 fnsFormUtl.jsファイルについては、「3.2 (2)(b)(イ)Javascript関数および呼び出し」を参照してください。

(b) formタグ 必須

formタグはデータ入力の手段を提供します。formタグの形式は次の通りです。

<form name="f"
     aciton=https://www.domain/zone/servlet/MfUtRcptBox" 
    
method="POST"
     enctype="application/x-www-form-urlencoded"
>  

<input タグ>

<input タグ>

<input タグ>

 ・ ・ ・ 

</form>

 "f"はこのフォームの名前です。

 action属性にはこのフォームで入力したデータの送信先を指定します。この例では、domain(実際にはitnetinc.co.jpなどのドメイン)内にあるサーバwwwに接続し、ゾーンzoneにあるサーブレットMfUtRcptBoxを呼び出します。domainやサーバwww、ゾーンzoneの名前はFNSシステムのインストール先のものを使用する必要があります。enctype属性の指定は、文字列の登録の場合

     "application/x-www-form-urlencoded"

を指定します。

 formタグのその他の属性はこの例のとおり指定してください。  

 フォームで指定するinputタグについては次の(c)以降で説明します。ここで重要な意味をもつのはinputタグのname属性であり、それ以外の属性は適宜用途に応じて変更することができます。

(c) グループ名(mfcgrpname) 必須

<input type="hidden" name="mfcgrpneme" value="入場先グループ名">

 受付箱が存在する入場先グループを指定します。

 入場先グループ名を動的に取り出すためにJavaScript関数を使用することもできます。JavaScript関数については、上記「(a) JavaScript関数プログラムおよび呼び出し」を参照してください。

(d) 受付箱ID(mfboxid) 必須

<input type="hidden" name="mfboxid" size="-1" value="受付箱ID">

“受付箱ID”には、受付箱管理で開設した受付箱IDを指定します。

※FNS-v1.4.0までのバージョンでは受付箱ID名は“mfbox”でしたが、FNS-v1.5.0以降では“mfboxid”となります。

(e) 表題(mfsubject) 任意

<input type="file" name="mfsubject" size="20" value="主題" > 

 受付箱タイプが複数文書のときに意味があります。その値("主題")は、FNSが生成する文書一覧に表示されます。例えば、「図3.6−4 業務日報一覧」では、担当三郎の2004年02月などがmfsubjectの値となっています。

(f) コンテンツ(mfcntnt) 必須

<input type="text" name="mfcntnt" size="60">

 上記(b)の受付箱に書出すべきコンテンツ(文字列)の入力フィールドを定義します。

(g) 登録ボタン(mfsubmit) 必須

    <input type="submit" name="mfsubmit" value="登録"> 

 上記(c)で指定されたグループの、上記(f)で入力された文字列を、上記(d)で指定された受付箱に登録します。

 

注) 受付箱タイプが単一文書の場合、各利用者は1つのファイルしか登録できないため、受付箱に登録されるファイルの表題(mfsubject)を指定する必要はありません。また、一旦登録した受付箱に再び登録すると、前のファイルは新しいファイルで上書きされます。

 図3.6−1の会議日程調整のページでは、グループのメンバが受付箱に登録した文字列を参照しています。この参照方法については、本節の「(5) “受付箱”内のファイルの参照」を参照してください。

(3) ローカルファイルの登録と参照

 本節の始めに挙げたデザイン・サンプル募集の例では、画像ファイルを受付箱に登録しています。

 デザイン・サンプルのHTMLソースは「付録C デザイン・サンプル募集ページのHTMLソース」に示す通りです。デザイン・サンプルのHTMLフォームには、以下に示すformタグ、inputタグと必要に応じてJavaScriptプログラムを埋め込む必要があります。

 以下では、受付箱にローカルファイルを登録するために必要なHTMLタグを説明します。

(a) JavaScript関数プログラムおよび呼び出し  任意

 例えば、HTMLフォームには、それが使われるグループの名前を指定する必要があります。その指定は後述のinputタグで行います。このHTMLフォームが常に1つのグループで使用されるならinputタグでそのグループの名前を明示すれば良いのですが、異なる複数のグループで使用する場合には、動的にグループ名を取り出す必要があります。それを行うのが次に示すJavaScriptプログラムです。JavaScriptプログラムをHTMLソースのヘッダー部分に埋め込みます。

<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript" SRC="MfCmPage/fnsFormUtl.js">
</SCRIPT>

 fnsFormUtl.jsファイルには動的にグループ名を取り出すfnsSetmfcgrpname関数が含まれています。

 また、関数fnsSetmfcgrpnameを呼び出すコード:

<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript">
<!--
fnsSetmfcgrpname("f"); 注)"f"は後記formタグの名前を指定。
//-->
</SCRIPT>

をボディ部の最後に挿入します。こうして、HTMLフォームが使われるグループの名前が動的に取り出され、HTMLフォームに埋め込まれます。

 fnsFormUtl.jsファイルについては、「3.2 (2)(b)(イ)Javascript関数および呼び出し」を参照してください。

(b) formタグ 必須

formタグはデータ入力の手段を提供します。formタグの形式は次の通りです。

<form name="f"
     aciton=https://www.domain/zone/servlet/MfUtRcptBox" 
     method="POST"
     enctype="multipart/form-data"
>  

<input タグ>

<input タグ>

<input タグ>

 ・ ・ ・ 

</form>

 "f"はこのフォームの名前です。

 action属性にはこのフォームで入力したデータの送信先を指定します。この例では、domain(実際にはitnetinc.co.jpなどのドメイン)内にあるサーバwwwに接続し、ゾーンzoneにあるサーブレットMfUtRcptBoxを呼び出します。domainやサーバwww、ゾーンzoneの名前はFNSシステムのインストール先のものを使用する必要があります。enctype属性の指定は、ファイルの登録の場合

     "multipart/form-data"

を指定します。

 formタグのその他の属性はこの例のとおり指定してください。  

 フォームで指定するinputタグについては次の(c)以降で説明します。ここで重要な意味をもつのはinputタグのname属性であり、それ以外の属性は適宜用途に応じて変更することができます。

(c) グループ名(mfcgrpname) 必須

<input type="hidden" name="mfcgrpname" value="入場先グループ名">

 受付箱が存在する入場先グループを指定します。

 入場先グループ名を動的に取り出すためにJavaScript関数を使用することもできます。JavaScript関数については上記「(a) JavaScript関数プログラムおよび呼び出し」を参照してください。

(d) 受付箱ID(mfboxid) 必須

<input type="hidden" name="mfbox" size="-1" value="受付箱ID">

  “受付箱ID”には、受付箱管理で開設した受付箱のIDを指定します。

※FNS-v1.4.0までのバージョンでは受付箱ID名は“mfbox”でしたが、FNS-v1.5.0以降では“mfboxid”となります。

(e) 表題(mfsubject) 任意

<input type="file" name="mfsubject" size="20" value="主題" > 

 受付箱タイプが複数文書のときに意味があります。その値("主題")は、FNSが生成する文書一覧に表示されます。例えば、「図3.6−4 業務日報一覧」では、担当三郎の2004年02月などがmfsubjectの値となっています。

(f) コンテンツ(mfcntnt) 必須

<input type="file" name="mfcntnt" size="40">

 上記(b)の受付箱に書出すべきコンテンツ(ローカルファイル)の選択フィールドを定義します。

(g) 登録ボタン(mfsubmit) 必須

<input type="submit" name="mfsubmit" value="登録">

 上記(c)で指定されたグループの、上記(f)で入力されたファイルを、上記(d)で指定された受付箱に登録します。

 

注) 受付箱タイプが単一文書の場合、各利用者は1つのファイルしか登録できないため、受付箱に登録されるファイルの表題(mfsubject)を指定する必要はありません。また、一旦登録した受付箱に再び登録すると、前のファイルは新しいファイルで上書きされます。

 図3.6−2のデザイン・サンプル募集のページでは、グループのメンバが受付箱に登録した画像ファイルを参照しています。この参照方法については、本節の「(5) “受付箱”内のファイルの参照」を参照してください。

 

(4) XML指定つきHTMLフォームの登録

 本節の始めに挙げた業務日報の例では電子フォーム(XML指定つきHTMLフォーム)と組合わせて受付箱を使用しています。以下では、受付箱とXML指定つきHTMLを組合わせて業務日報のようなファイルを登録するために必要なHTMLタグを説明します。XML指定つきHTMLフォームを受付箱で使用する場合、次の3つの種類が必要となります。

@ 受付箱への新規登録用HTMLフォーム

A 受付箱の内容を参照するHTMLフォーム

B 受付箱の内容を更新するHTMLフォーム

 受付箱に登録するためのHTMLフォームを新規書込フォームファイルとして用意します。

 新規書込フォームで書き込んだ受付箱の内容を、登録した者以外の利用者が書き換えては困ります。そのために、表示専用フォームが必要となります。これら2つに加えて受付箱に登録した利用者自身が受付箱の内容を更新できる更新用フォームが必要です。

 HTMLフォームを登録するために次表に示すファイルを用意する必要があります。

ファイルの種類

用途

rw(新規書込)

受付箱への新規登録 
rdonly(表示専用) 受付箱内容の参照
reply(更新用) 受付箱内容の更新
pic(縮小表示用)

フォーム選択のイメージ表示

 これらのHTMLフォームは電子フォームとしてFNSシステムに登録しておく必要があります。詳細については「2.2 管理者 (3) 電子フォーム管理 (d) HTMLフォームのアップロード」を参照してください。

 受付箱への新規登録のためには、事前に上記「(1) 受付箱管理の操作方法」の図3.6−7に示した受付箱管理ページの「2.既存の受付箱を操作する場合」にある“提出用画面登録”ボタンを押下して開かれる提出用画面の登録ページ(図3.6−8参照)を使用して、新規書込フォームが使用されるように設定しておく必要があります。

図3.6−8 提出用画面の登録

 

 図3.6−8の“転送ファイル指定”には、電子フォームとしてアップロードされた新規書込フォームを呼出す(リダイレクトする)HTMLファイル(図3.6−9参照)を設定します。

<html>
<head>
<META HTTP-EQUIV="Content-Type" CONTENT="text/html;CHARSET=x-sjis">
<title>
新規書込入力フォームへのリダイレクト</title>
</head>
<body>
<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript">
<!--
window.location.replace("MfFormPool?formid=
<フォームID>&use=RW")
//-->
</SCRIPT>
<CENTER>
<BR>
新規書込入力フォームにジャンプしない場合は次のリンクをクリックしてください。<BR>
<A href="MfFormPool?formid=
<フォームID>&use=RW">
新規書込入力フォーム
</A><BR>
<BR>
</CENTER>
</body>
</html>

 図3.6−9 新規書込フォーム呼出しHTMLファイル

 

 一覧ページ内に“提出用画面”ボタンを付加するには、後述の「(5) “受付箱”内のファイルの参照」に示すURL(laddcntl={ i | id }パラメータは必須)を使用します。laddcntl={ i | id }パラメータについては(5) “受付箱”内のファイルの参照」で説明します。

 

 次に、これらのHTMLフォームファイルのデザイン方法について、本節のはじめに述べた業務日報を例にして説明します。

 業務日報のHTMLソースは「付録E 業務日報のHTMLソース」に示す通りです。業務日報のHTMLフォームには、以下に示すformタグ、inputタグと必要に応じてJavaScriptプログラムを埋め込む必要があります。

 

 1) 新規書込用ファイル

 

(a) JavaScript関数プログラムおよび呼び出し  任意

 例えば、HTMLフォームには、それが使われるグループの名前を指定する必要があります。その指定は後述のinputタグで行います。このHTMLフォームが常に1つのグループで使用されるならinputタグでそのグループの名前を明示すれば良いのですが、異なる複数のグループで使用する場合には、動的にグループ名を取り出す必要があります。それを行うのが次に示すJavaScriptプログラムです。JavaScriptプログラムをHTMLソースのヘッダー部分に埋め込みます。

<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript" SRC="MfCmPage/fnsFormUtl.js">
</SCRIPT>

 fnsFormUtl.jsファイルには動的にグループ名を取り出すfnsSetmfcgrpname関数が含まれています。

 また、関数fnsSetmfcgrpnameを呼び出すコード:

<SCRIPT LANGUAGE="JavaScript">
<!--
fnsSetmfcgrpname("f");
 注)"f"は後記formタグの名前を指定。
//-->
</SCRIPT>

をボディ部の最後に挿入します。こうして、HTMLフォームが使われるグループの名前が動的に取り出され、HTMLフォームに埋め込まれます。

 fnsFormUtl.jsファイルについては、「3.2 (2)(b)(イ)Javascript関数および呼び出し」を参照してください。

 

(b) formタグ 必須

 formタグはデータ入力の手段を提供します。formタグの形式は次の通りです。

<form name="f" action="https://www.domain/zone/servlet/MfUtRcptBox" method="POST" enctype="application/x-www-form-urlencoded">

<input タグ>

<input タグ>

<input タグ>

   ・ ・ ・

<input タグ>

</form> 

 "f"はこのフォームの名前です。

 action属性にはこのフォームで入力したデータの送信先を指定します。この例では、domain(実際にはitnetinc.co.jpなどのドメイン)内にあるサーバwwwに接続し、ゾーンzoneにあるサーブレットMfUtRcptBoxを呼び出します。domainやサーバwww、ゾーンzoneの名前はFNSシステムのインストール先のものを使用する必要があります。

 formタグのその他の属性はこの例のとおり指定してください。  

 フォームで指定するinputタグについては次の(c)以降で説明します。  

 

(c) グループ名(mfcgrpname) 必須

 HTMLフォームが使用されるグループを指定するために次のようなinputタグを挿入します。

<input type="hidden" name="mfcgrpname" value="業務報告">

 このinputタグは、HTMLフォームがグループ“業務報告”で使用されることを指定しています。

 HTMLフォームが複数のグループで使用される場合には動的にグループ名を取り出すためのJavaScript関数を使用し、

<input type="hidden" name="mfcgrpname">

を挿入します。JavaScript関数については上記「(a) JavaScript関数プログラムおよび呼び出し」を参照してください。

 

(d) 受付箱ID(mfboxid) 必須

<input type="hidden" name="mfbox" size="-1" value="受付箱ID">

  “受付箱ID”には、受付箱管理で開設した受付箱のIDを指定します。

 

(e) フォームIDmfformid) 必須

 HTMLフォームにはHTMLフォームID(先頭が下線ではない半角の英数字あるいは下線からなる長さ25バイト以内の文字列)を指定します。フォームIDを指定するために次のinputタグを挿入します。

<input type="hidden" name="mfformid" value="formID">

 

(f) XML指定(mfconv) 必須

 FNSシステムは、HTMLフォーム内に設定したすべてのテキスト入力領域:

<textarea rows="10" name="tag_1" cols="63"></textarea>

<input type="text" name="tag_2" size="20">

をXMLファイル化して送信することができます。そのために、HTMLフォーム内に次ぎのinputタグを挿入します。

<input type="hidden" name="mfconv" value="xml">

 次のDTD(Document Type Definition)によるXMLファイルが送信されます。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?>
<!DOCTYPE fns-content [
<!ELEMENT fns-content (form-element*)>
<!ELEMENT form-element (name,value)>
<!ELEMENT name (#PCDATA)>
<!ELEMENT value (#PCDATA)>
]>

 ここに、nameとvalueはペアで用いられ、nameにはHTMLフォーム内の入力フィールドの名前が入り、valueにはその入力フィールドの値が入ります。

 例えば、次ぎのようなXMLファイルが送信されます。

<fns-content>
<form-element>
<name>tag-1</name>
<value>tag-1-value</value>
</form-element>
<form-element>
<name>tag-2</name>
<value>tag-2-value</value>
</form-element>
<form-element>
<name>tag-3</name>
<value>tag-3-value</value>
</form-element>
</fns-content>

 

(g) 表題(mfsubject) 任意

<input type="hidden" name="mfsubject" size="20" value="主題"> 

 受付箱タイプが複数文書のときに意味があります。その値("主題")は、FNSが生成する文書一覧に表示されます。例えば、「図3.6−4 業務日報一覧」では、担当三郎の2004年02月などがmfsubjectの値となっています。

 

(h) 登録ボタン(mfsubmit) 必須

<input type="submit" name="mfsubmit" value="登録"> 

 本フォームの内容を、上記(c)で指定されたグループの(d)で指定された受付箱に登録します。

 

 2) 更新用ファイル

 更新用ファイルは新規書き込用ファイルをコピーして作成します。更新用ファイルではformタグ、フォームIDmfformid)、XML指定(mfconv)、表題(mfsubject)は同じように指定します。登録ボタンは“更新”ボタンに変更します。その他のinputタグやtextareaタグの入力フィールドの属性については、更新で書き換えるフィールドを除いてreadonlyを追加します。Javascriptプログラムの扱いについてはHTMLフォームの必要に応じて設計者の判断に任されています。

 inputタグやtextareaタグの値は受付箱IDの受付箱内のXMLデータから取り込まれ、表示されます。

 

 3) 表示専用ファイル

 表示専用ファイルは更新用ファイルをコピーして作成します。表示専用ファイルではformタグ、フォームIDmfformid)、XML指定(mfconv)、表題(mfsubject)は同じように指定します。“更新”ボタンは必要がありませんので削除します。その他のinputタグやtextareaタグの入力フィールドの属性については、すべてreadonlyを追加します。Javascriptプログラムの扱いについてはHTMLフォームの必要に応じて設計者の判断に任されています。

 inputタグやtextareaタグの値は受付箱IDの受付箱内のXMLデータから取り込まれ、表示されます。

  

 これらのファイルの作成に当たっては、「付録E 業務日報のHTMLソース」を参考にしてください。

 

(5) “受付箱”内のファイルの参照

 受付箱に保管されたファイルを参照するために、下記のURLを使用します。

https://www.domain/zone/servlet/MfUtRcptBox?
                   box=<受付箱ID>
          [&usrname={<
利用者名>|_alldata|_subjectorder}]
          [&grpname=<
入場先グループ名>]
          [&laddcntl={ i | d | id }]
          [&notconv=y]
          [&lnoheader=y [&lbgcoler=<
>][&lwidth=<横サイズ>]]

www.domainFNSシステムインストール先のドメインとwwwサーバ、zoneFNSシステムの配置ゾーン)

 本URLは、

 【FNSシステムの<入場先グループ名>が示すグループ】の、
  → 【<受付箱ID>が示す受付箱】内の、
   → 【<利用者名>が示す利用者が登録したファイル】

の参照を指定しています。

 本URLの各パラメータの意味は次表の通りです。

パラメータ 説明
grpname=<入場先グループ名>  入場先のグループ名を指定します。
 省略時は、現在入場中の「グループ」が指定されたものと解釈します。
box=<受付箱ID>  対象となる受付箱IDを指定します。必須パラメータ。
usrname=
  {<利用者名
>|_alldata|_subjectorder}
“利用者名”を指定した場合、受付箱のその利用者のファイルだけを参照します。
_alldata”を指定した場合、受付箱のすべてのファイルを利用者毎に一覧にして参照します。
_subjectorder”を指定した場合、受付箱のすべてのファイルを表題順(mfsubject)に一覧にして参照します(複数文書タイプのみ指定可能)。
 省略時は現在ログイン中の利用者の提出ファイルを参照します。
laddcntl={ i | d | id }  一覧表示の方法を指示します。
i ”を指定した場合、一覧表内に“提出用画面”ボタンを置きます。
d ”を指定した場合、一覧表内に“削除”ボタンを置きます。
id ”を指定した場合、一覧表内に“提出用画面”ボタンと“削除”ボタンを置きます。
notconv=y  この指定がある場合、XMLファイル内のデータはHTMLフォーム内に表示されず、テキストのまま表示されます。
lnoheader=y  この指定がある場合、一覧表のヘッダー部分は表示されません。
lbgcoler=<色>  ヘッダー部なしの一覧表の背景色をHTMLの方式で指定します。
 <色>として、色名指定かRGB指定します。
   色名指定:GREEN、YELLOW等
   RGB指定:#BEE2AB(ただし#は%23と指定)
lwidth=<横サイズ>  ヘッダー部なしの一覧表の<横サイズ>をHTMLの方式で指定します。
   ピクセル数:600、700等
   相対サイズ:80%、120%等(但し%は%25と指定)

 

 上の表で、lnoheader=y(、lbgcoler=<色>、lwidth=<横サイズ>)は自前のWebページの中に表示したい場合に役立ちます。例えば、図3.6−4に示した一覧表のヘッダー部を表示しないようにするため、利用者ページで次のURL:

https://www.domain/zone/servlet/MfUtRcptBox?box=kgyoumu&usrname=_alldata&laddcntl=d&lnoheader=y&lbgcoler=%23BEE2AB

を使用すると、図3.6−10に示す一覧表が表示されます。ヘッダー部は表示されず、背景色はうす緑に変更されています。

 

図3.6−10 ヘッダー部なしの一覧

 

 受付箱の内容のXMLファイルを参照した際、“notconv=y”指定がなければ、FNSシステムは、XMLファイル内のmfformidと一致するHTMLフォームを事前に登録されている電子フォーム(HTMLフォーム)から取り出し、そのHTMLフォームにXMLファイル内のデータを埋め込んで表示します。
 このとき使用されるHTMLフォームは、利用者自身が書込んだXMLデータに対しては“更新用フォーム”であり、その他の利用者のXMLデータに対しては“表示専用フォーム”です。

 上記のパラメータの説明では、受付箱内のファイル一覧ページに“提出用画面”ボタンを表示(laddcntl={ i | id })することを述べましたが、利用者画面やマイ・メニュー画面から直接提出用画面を呼び出すこともできます。そのためのURLは次の通りです。

https://www.domain/zone/servlet/MfUtRcptBox?box=<受付箱ID>[&grpname=<入場先グループ名>]&ope=getform

 

マルチメディアファイルの識別に関する注意事項

 受付箱に登録されるファイルとしては、テキストや画像をはじめとして各種ファイルが登録できます。FNSでは代表的なファイルはすべて識別できるようにしていますが、Microsoft社のExcel2002が出力する“Webアーカイブ”(拡張子.mht)のような特殊なファイル識別子には対応していません。しかし、WebブラウザとしてMicrosoft Internet Explorer(バージョン5.5以降)だけを使用する場合には、下記のURLに示すように、<ファイル名>を追加することによりこのようなファイルを参照することができます。

https://www.domain/zone/servlet/MfUtRcptBox/<ファイル名>?box=<受付箱ID>[&usrname=<利用者名>][&grpname=<入場先グループ名>]

 

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