ここでの例は、あるメーカーに対して『企画提案型営業』の仕組みをどう構築するかについて、Itnet関連担当が検討しその方向性について整理したものです。
内容的には当たり前の事かもしれませんが何かの参考にでもなればと思います。
その内容は
1 企画提案の流れ
2 企画提案するためには
3 企画提案に対する方向
4 営業活動との連携
5 企画提案のケース
6 企画提案力をより強化するために
7 企画提案営業を実現させるために
8 成功事例の整理
となっています。
1)環境認識ができること
2)顧客の立場で考えられること
マーケット対応
自社が対象とするマーケット(顧客)規模別の対応
企画提案力を自社で最優先するためには、日々各営業拠点で最終顧客に接している「営業活動情報」が最も大切かつ有用であることは自明である。その末端情報を継続的に収集し、自社内に蓄積していくための「仕組みの樹立」が競合他社との競争に勝ち抜くことができる。
流通業界において物流という視点からみるとメーカーが「川上」であり、卸業が「川中」で小売業が「川下」に位置している。しかし、情流という視点から捉えると、その立場は逆転し「川下」であった小売業が「川上」となり「川上」であったメーカーが「川下」となる。自社においても、これと同じことがいえるわけで「営業活動情報」に関しては本社、本部が「川下」となる。
従って、拠点営業活動の情報を収集・分析することにより、営業活動の生産性を上げる本社・本部の支援体制や支援ツールの整備が必要となる。
現在、IT機器類等「箱物」は商品(製品)そのもので絶対的優位性に立つことは困難である
このような環境認識の中で、今後競合他社と差別化を図れるものは「利用価値」と「営業力」である。
取引の当事者間で交換される価値(value)は、機能が高ければ優先的に導入されるが、同じ価値ならば「価格」の安い方を選択する。だから、いかに「価値づけ」をするかである。
1)集中すること
企画提案営業の強化領域を明確化・集中化すること
提案営業とは、顧客のニーズや抱えている課題に対応することである
その課題には
といった種類がある。
自社の営業体制としても、全ての課題に対応することは困難である。マーケットでの競争優位性を保つためには、どの領域で力を発揮するのかを明らかにし、そこへ集中化しなければならない。
例えば
といった考えも必要となる。
2)仕事のルール化を図る
複数に人員で組織的に営業活動をするときには、その活動分担を明確にするものがなければ効率があがらないばかりか、多くのロスを発生させることになる。そのためには「仕事のルール化」が極めて重要になる。
各営業拠点において、提案営業を実践し、成果をあげている営業部員がいる。その活動を属人的なものに帰すのではなく、組織において定着化させることが必要である。
3)コミュニケーションの改善
コミュニケーションとは、問題や課題の共有化であり、課題解決を促進するものである。
提案営業を実現するためには
仕事のルール化ということが、業務上のロスを低減させることを考えるならば、組織目標の全員徹底は「営業部員のヤル気のロス」を低減させる。提案営業の集中化を実現させるためにも、上下のコミュニケーションを円滑化し、営業組織の目標を徹底しなないとその方向性がズレてしまう
提案セールスとは、単に「ハード」を売るのではなく、顧客に「利用価値」を売ることである。効率的な提案営業を実現するためには、成功事例のルール化とそのノウハウを各営業拠点へ波及させることが必要である。
その成功ノウハウを営業組織で共用するためには、コミュニケーションシステムが不可欠となる
提案営業において、これから期待できるであろう「提案」提示(説得)より「成功事例」提示の方が顧客は納得する。
「成功事例」とは、自社が顧客にスムーズに導入した「プロダクト」や「サービス」ではない。顧客がそれを使って「付加価値(利用価値)」を高められたかどうかである。
成功事例は自社のものばかりではなく、可能な限り他社の事例を収集すること(ベンチマーキング)により、営業活動支援の一環とすることが重要である。
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